■って何者?
「って何者なのさ」
「何者って言われてもなぁ…」
「はですよ?」
「エステルそれは多分答えになってない」
「気になるのか、カロル先生」
「んー…何て言うんだろう、ってさ、ユーリやエステルとはまた雰囲気が違うから…」
「あー…まあ私帝都に住んでるわけじゃないし…?」
「「え」」
「あれ?言ってなかったっけ」
「いや聞いてねぇよ。…ん?お前帝都に家あるよな」
「ああ、あれ?あそこ使用人用の家なんだ。一部屋借りてるの」
「じゃあ、どこに住んでるんです?」
「んー?…じゃあ秘密ってことで」
「隠すようなことなのか?」
「いや別に?ただそっちの方面白いかなーって」
「なにそれ…」
■見回り中
「うん…魔狩りの剣はいないっぽい…な…」
「何やってんだ?さっきからこそこそと」
「え?あ、いやー…ほら、デイドン砦にいた騎士団に喧嘩売ってた連中いたでしょ?」
「ああそういやいたな」
「もしかしたらあいつらそのままハルルに来ちゃってるかなーって思ってたんだけど…気のせいみたいでよかった」
「お前何やったんだよ…」
「いやー……うん…まあ、端的に言っちゃうと…思いっきり喧嘩売っちゃってね…」
「ああそりゃ追われるな」
「う」
「下町でも大人気だもんなぁお前。主に不良に」
「そ、それはユーリだってそうじゃない!」
召喚獣を実体化させたところを見られ魔物使いと勘違いされた系
■フレン その2
「フレンいねぇな…」
「そうだね…おかしいなフレンの事だからこんな状況下のハルルを放っておくとは思えないんだけど」
「よく分かってんじゃねぇか」
「そう?」
「そういやいつ頃フレンと知り合ったんだ?」
「ん?あー…確かー…4年くらい前?あれよ、ユーリ達が騎士団入団してすぐ」
「ああ通りで俺が知らなかったわけだ…入団して1か月程は新人研修で別の隊に配属されてたからな」
「その後シゾンタニアのフェドロック隊に配属されたんでしょ?」
「何で知ってるんだ?」
「……いや、うん…事細かにフレンが…手紙を…」
「ああそーいやあいつ定期的に手紙書いてたな…」
「うん…本当に、定期的に…返信を、書くのが面倒なくらい…」
「……まあ何だ、愛されてるな」
「あれは愛とは言わない…!」
■そういえば
「そういえばラピード」
「わん」
「私ちゃっかりユーリのベッドで寝たの忘れてたよ」
「わふ」
「どうしよう謝った方いいのかな…いやでも何で謝るんだ?とかユーリの事だからツッコミ来そうだし…」
「俺がなんだって?」
「いやでもやっぱ謝った方が……うわあユーリ!?」
「気づくのおせぇよ」
「あでっ」
「で?俺が何だって?」
「えっ!?あ、いや何でもない!なんでもないよ!ね!ラピード!」
「…」
「ラピード待って置いてかないで!」
「何なんだいったい…」
■ハルルの大樹
「しっかし…残念だったなぁ…ハルルの樹」
「そうですね…」
「せっかくお花見できると思ったのに」
「、花見が好きなんです?」
「どっちかっていうとお団子が…」
「ダンゴ…?」
「え、あれっ…まさか知らない?」
「俺も知らねぇぞ」
「僕も」
「うっそ…こっちじゃないんだ…」
「ダンゴってどんなものなんです?」
「んーっとね、米粉?をこう…水入れて練って小さく丸めて茹でる…んでよかったっけかな」
「それだけ?」
「いや、その茹でたのを冷やして、その上に餡子とか甘い系のたれを…」
「何だか想像があんまりつきません…」
「じゃあ今度作ってあげるよ。あんまり腕に自信はないけど…」
「やった!」
「…甘い系…」
「?ユーリ?」
20111208